2025年12月11日(米国時間)、トランプ大統領が州独自のAI規制を阻止する大統領令に署名しました。
これはAI企業の規制負担を軽減する政策であり、業界にとっては追い風となります。
大統領令の内容
「単一の国家フレームワーク」
トランプ大統領は、AIに関する「単一の国家フレームワーク」を目指すと宣言。
州ごとに異なるAI規制を連邦政府がブロックする仕組みを導入します。
AI企業は米国で事業をしたいと思っている。大きな投資も来ている。しかし50の州からそれぞれ承認を得なければならないとしたら、それは無理な話だ。
AI訴訟タスクフォースの設立
大統領令は、司法長官に「AI訴訟タスクフォース」の設立を命じています。
このタスクフォースの目的は、州のAI法に法的異議を申し立てることです。
ブロードバンド資金と連動
規則に従わない州は、425億ドル(約6.4兆円)のブロードバンド整備資金(BEAD)を受け取れなくなる可能性があります。
コロラド、カリフォルニア、ユタ、テキサスの4州が、AI企業に規制を課す法律を制定済み。個人情報収集の制限や、企業の透明性義務などが含まれます。
例外:子どもの安全は守る
AI・暗号資産担当のDavid Sacks氏は、子どもの安全に関する州レベルの規制は阻止しないと明言しました。
子ども向けAIの規制については、州の権限を認める方針です。
反発と批判
州の権利を侵害?
一部の保守派やMAGA支持者、共和党知事からも批判が出ています。
「連邦政府による州の権利の侵害」「AI企業への過度な優遇」という声があります。
法的有効性に疑問
専門家からは、この大統領令が法的に有効かどうか疑問の声も。
この大統領令は法廷で壁にぶつかるだろう。
大統領令は法律ではないため、議会の承認なしに州法を無効化できるかは不明確です。
AI企業への影響
短期的にはポジティブ
AI企業にとっては、規制コストの削減につながる可能性があります。
- 州ごとの異なる規制対応が不要に
- コンプライアンスコストの削減
- 米国市場での事業展開が容易に
長期的には不透明
ただし、法的有効性が裁判で否定される可能性もあり、長期的な影響は不透明です。
日本企業への示唆
アメリカの話ですが、日本企業に関係はありますか?
直接的な影響は限定的ですが、2つのポイントがあります。
1. 米国AIサービスの利用しやすさ
OpenAIやGoogleなどの米国AI企業にとって、規制負担が軽減されれば、サービス提供が安定化する可能性があります。
2. 日本のAI規制の方向性
米国が「規制緩和」に向かう中、日本がどのような政策を取るかが注目されます。
規制が厳しすぎると、国内AI産業の競争力に影響する可能性も。
まとめ
- 州独自のAI規制を連邦政府がブロック
- AI訴訟タスクフォースで州法に法的異議
- 子どもの安全に関する規制は例外
- AI企業にとっては規制緩和
- 法的有効性には疑問も
トランプ政権はAI企業寄りの政策を明確にしました。
これが米国AI産業の発展につながるか、それとも安全性の懸念を招くか——今後の展開が注目されます。