DXを始めたいけど、何から手をつければいいかわからない。
そんな中小企業におすすめなのが「ペーパーレス化」です。比較的簡単に始められて、効果も実感しやすいDXの第一歩です。
本記事では、中小企業がペーパーレス化を成功させるための具体的な進め方を解説します。
なぜペーパーレス化から始めるべきか
メリット1:コスト削減
- 用紙代、印刷代、保管スペースの削減
- 郵送費の削減(電子送付に切り替え)
- ファイリング作業の時間削減
メリット2:業務効率化
- 書類を探す時間がなくなる
- どこからでもアクセスできる
- 情報共有がスムーズになる
メリット3:リスク低減
- 紛失・破損のリスクがなくなる
- バックアップで災害対策になる
- 改ざん防止(電子署名の活用)
でも、紙の方が安心という声もあるんですが…
その気持ちはわかります。ただ、紙は火災や水害で一瞬で失われます。クラウドに保存しておけば、災害時のリスクはむしろ下がりますよ。
ペーパーレス化の進め方
ステップ1:対象業務を決める
いきなり全社でペーパーレス化しようとせず、1つの業務から始めます。
始めやすい業務の例:
- 経費精算
- 勤怠管理
- 社内稟議・承認
- 会議資料
- 契約書
ステップ2:ツールを選定する
| 業務 | おすすめツール |
|---|---|
| 経費精算 | マネーフォワード、freee |
| 勤怠管理 | ジョブカン、KING OF TIME |
| 契約書 | クラウドサイン、GMOサイン |
| 文書管理 | Google Drive、Dropbox |
| 社内申請 | ジョブカン、kintone |
ステップ3:ルールを決める
- どの書類を電子化するか
- 紙で残す書類はあるか(法的要件など)
- ファイル名のルール
- フォルダ構成
- アクセス権限
請求書や領収書など、法律で保存が義務づけられている書類の電子化には要件があります。電子帳簿保存法の要件を確認してから進めましょう。
ステップ4:現場に浸透させる
ツールを導入しても、使われなければ意味がありません。
浸透させるコツ:
- 使い方の研修を行う
- マニュアルを用意する
- 困ったときの相談窓口を決める
- 最初は紙との併用期間を設ける
よくある失敗パターンと対策
失敗1:いきなり全面禁止
「来月から紙禁止」と突然言われても現場は混乱します。段階的に移行しましょう。
失敗2:ルールがない
ファイル名がバラバラ、どこに保存したかわからない、という状態になりがちです。最初にルールを決めておくことが重要です。
失敗3:例外が増えすぎる
「この書類は紙で」「この人は特別に」と例外を認めすぎると、結局ペーパーレス化が進みません。例外は最小限に。
完璧を目指さないことが大事です。80%ペーパーレスになれば大成功。残り20%は無理に電子化しなくてもOKです。
電子帳簿保存法への対応
2024年1月から、電子取引データの電子保存が義務化されました。メールで受け取った請求書などは、紙に印刷して保存するのではなく、電子データのまま保存する必要があります。
保存要件:
- 検索できる状態で保存
- タイムスタンプまたは事務処理規程の整備
- 改ざん防止措置
多くのクラウド会計ソフトは、この要件に対応しています。
まとめ
ペーパーレス化は、DXの第一歩として最適なテーマです。小さく始めて、成功体験を積み重ねていきましょう。
明日からできること:
- 毎月使う紙の量を数えてみる
- 最も紙を使っている業務を特定する
- その業務に使えるツールを1つ調べる
まずは1つの業務から始めてみてください。
よくある質問(記事のおさらい)
比較的簡単に始められて効果を実感しやすいからです。コスト削減、業務効率化、リスク低減の3つのメリットがあり、成功体験を積みやすいのが特徴です。
経費精算、勤怠管理、社内稟議・承認などが始めやすい業務です。全社でいきなり始めるのではなく、1つの業務から小さくスタートすることをおすすめします。
2024年1月から電子取引データの電子保存が義務化されています。メールで受け取った請求書などは電子データのまま保存する必要があり、多くのクラウド会計ソフトがこの要件に対応しています。
完璧を目指さないことです。80%ペーパーレスになれば大成功と考え、残り20%は無理に電子化しなくてもOK。段階的に移行し、現場の声を聞きながら進めましょう。