AI
AI INSIGHT 経営課題をAIで解決|経営者のためのAIメディア
OpenAI o1とは?「考えるAI」の仕組みと使い方を解説
生成AI

OpenAI o1とは?「考えるAI」の仕組みと使い方を解説

2025-12-09
2025-12-15 更新

「考える時間を取るAI」として話題のOpenAI o1。従来のGPTシリーズと何が違うのか?テストタイムスケーリングの仕組みから、実際の活用シーンまで、この記事を読めばo1のすべてがわかります。

「AIが考える」——そんな時代が、もう始まっています。

2024年9月、OpenAIは「o1」という新しいAIモデルを発表しました。従来のGPTシリーズとは根本的に異なるアプローチで、複雑な問題を解く能力が飛躍的に向上しています。

o1とは何か

読者
読者

o1って、GPT-5とは別のモデルなんですか?

柴田(AIコンサルタント)
柴田(AIコンサルタント)

はい、別物です。GPTシリーズが「素早く答える」モデルなら、o1は「じっくり考えてから答える」モデルです。用途によって使い分けるのがベストですね。

o1の正式名称と開発経緯

o1は、開発コードネーム「Strawberry(ストロベリー)」として知られていたプロジェクトから生まれました。

項目 内容
正式名称 OpenAI o1
開発コードネーム Strawberry
発表日 2024年9月
バリエーション o1-preview、o1-mini

GPTシリーズとの違い

従来のGPTシリーズ(GPT-4、GPT-5など)と、o1シリーズの最大の違いは「考える時間」を取るかどうかです。

特徴 GPTシリーズ o1シリーズ
応答速度 速い 遅い(考える時間がある)
得意分野 一般的な会話、文章生成 複雑な推論、数学、科学
思考プロセス 即座に回答 段階的に推論

テストタイムスケーリングとは

従来のスケーリング vs テストタイムスケーリング

これまでのAI開発では、モデルを大きくする(パラメータ数を増やす)、学習データを増やす、計算量を増やす——という3つの要素でAIを賢くしてきました。

しかし、o1は違うアプローチを取りました。

テストタイムスケーリングとは

学習時ではなく、推論時(回答を生成する時)に計算リソースを多く使うことで性能を向上させる手法です。つまり「考える時間を長くすることで、より良い答えを出す」というアプローチです。

なぜ「考える」と賢くなるのか

o1は、回答する前に「Chain of Thought(思考の連鎖)」と呼ばれるプロセスを内部で実行します。

o1の思考プロセス
  • 問題を小さなステップに分解する
  • 各ステップで論理的に推論する
  • 間違いがないか自己チェックする
  • 最終的な答えを導き出す

この一連のプロセスを、ユーザーに見えない形で(一部は要約して表示)実行することで、複雑な問題でも正確に解けるようになりました。

o1の驚異的な性能

数学・科学での成績

o1の性能は、従来のAIと比べて劇的に向上しています。

読者
読者

具体的にどのくらい賢くなったんですか?

柴田
柴田

数学オリンピックレベルの問題で、正答率が12%から74%に跳ね上がりました。これは全米トップ500の高校生レベルに相当します。

ベンチマーク GPT-4o o1
AIME(数学オリンピック) 12% 74%
Codeforces(競技プログラミング) 下位11% 上位11%
GPQA Diamond(大学院レベル科学) 50%台 78%

なぜここまで向上したのか

ポイント

o1の強みは「考える時間を増やせば増やすほど、正答率が上がる」点にあります。複雑な問題ほど、じっくり考えることの効果が大きくなります。

o1の使い方

どんな場面で使うべきか

o1は万能ではありません。得意な分野と不得意な分野があります。

o1が得意なこと
  • 複雑な数学問題を解く
  • プログラミングのバグを論理的に追跡する
  • 科学的な推論が必要な質問に答える
  • 複数のステップが必要な問題を解く
⚠️ o1が苦手なこと
  • 素早い応答が必要な会話
  • クリエイティブな文章生成
  • 単純な質問への回答(オーバースペック)
  • リアルタイムの対話

o1-previewとo1-miniの違い

モデル 特徴 おすすめ用途
o1-preview フルパワーの推論能力 最高精度が必要な場面
o1-mini 高速・低コスト STEM分野の日常的な推論

GPT-5との使い分け

どちらを使えばいいのか

読者
読者

GPT-5とo1、どっちを使えばいいか迷います...

柴田
柴田

シンプルなルールがあります。「すぐに答えが欲しい」→ GPT-5、「正確な答えが欲しい」→ o1。複雑な問題ほどo1の効果が大きいですよ。

シーン おすすめモデル
日常的な質問・雑談 GPT-5
文章の作成・編集 GPT-5
複雑なコードのデバッグ o1
数学・科学の難問 o1
論理的な分析が必要なタスク o1

今後の展望

o1の次は何が来るか

OpenAIはo1の成功を受けて、テストタイムスケーリングをさらに発展させると予想されています。

📋 今後の予測
  • o1の改良版(o1.5やo2)の登場
  • GPTシリーズとo1シリーズの統合
  • より長い「考える時間」を取れるモデルの開発

まとめ

OpenAI o1について、重要なポイントをまとめます。

  • o1とは:「考える時間」を取ることで推論能力を高めたAIモデル
  • テストタイムスケーリング:推論時に計算リソースを使う新しいアプローチ
  • 驚異的な性能:数学オリンピックで正答率12%→74%に向上
  • 使い分け:複雑な問題にはo1、日常的な会話にはGPT-5
  • 今後:さらなる推論能力の向上が期待される

「考えるAI」の登場で、AIにできることの範囲は大きく広がりました。複雑な問題を解く必要があるなら、ぜひo1を試してみてください。

Tags

OpenAI o1 ChatGPT 推論AI
柴田 この記事の筆者

柴田

AI INSIGHT

マーケティング会社でSNS運用・コンテンツ制作を経験。AIツールの可能性に惹かれ、現在は合同会社四次元にて各種AIツールの活用法を研究・発信中。

この記事をシェアする

記事一覧に戻る