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オープンソースLLMとは?Llama・Qwen・Mistralなど主要モデルを徹底比較
AI用語解説

オープンソースLLMとは?Llama・Qwen・Mistralなど主要モデルを徹底比較

2025-11-06
2025-12-10 更新

ChatGPTやClaudeだけがAIじゃない——Llama、Qwen、Mistralなど、無料で使える強力なオープンソースLLMが急成長中。自社サーバーで動かせる「AI民主化」の最前線を解説します。

ChatGPTClaudeは素晴らしいAIですが、API利用料がかかり、データも外部サーバーに送信されます。

「自社サーバーでAIを動かしたい」「APIコストを削減したい」——そんなニーズに応えるのがオープンソースLLMです。

この記事では、急速に進化するオープンソースLLMの世界を解説します。

オープンソースLLMとは?

一言で言うと

オープンソースLLMは、モデルの重み(パラメータ)が公開されており、誰でも無料でダウンロード・利用できる大規模言語モデルです。

多くのモデルは商用利用も可能で、自社のサーバーやPCで動かすことができます。

読者
読者

ChatGPTとは何が違うんですか?

吉村(AIコンサルタント)
吉村(AIコンサルタント)

ChatGPT(GPT-4など)はクローズドソースで、APIを通じてのみ利用可能です。オープンソースLLMは、モデル自体をダウンロードして自分の環境で動かせます。データを外部に送らずに済むのが大きなメリットです。

クローズドソース vs オープンソース

項目 クローズドソース オープンソース
代表例 GPT-4、Claude、Gemini Llama、Qwen、Mistral
利用方法 API経由のみ ダウンロードして自環境で実行
コスト 従量課金(API料金) 無料(インフラコストのみ)
データ 外部サーバーに送信 自社内で完結可能
カスタマイズ 制限あり ファインチューニング可能
性能 最高水準 急速に追いつき中

主要なオープンソースLLM

1. Llama(Meta)

Metaが開発する最も有名なオープンソースLLM。

特徴

  • 8B、70B、405Bのパラメータサイズを展開
  • Llama 3.3(2024年12月)で70Bながら405B級の性能を実現
  • Llama 4(2025年4月)でマルチモーダル対応
  • 商用利用可能(7億ユーザー以上のサービスは制限あり)
バージョン 公開時期 特徴
Llama 2 2023年7月 商用利用可能に
Llama 3 2024年4月 性能大幅向上
Llama 3.1 2024年7月 128Kコンテキスト
Llama 3.2 2024年9月 マルチモーダル対応
Llama 3.3 2024年12月 70Bで405B級性能
Llama 4 2025年4月 1000万トークン対応

2. Qwen(Alibaba Cloud)

Alibaba Cloudが開発。多言語対応に優れる。

特徴

  • 29以上の言語をサポート
  • 0.5B〜235Bまで幅広いサイズ展開
  • Apache 2.0ライセンス(完全な商用利用可能)
  • Qwen3(2025年)でハイブリッド推論機能搭載
  • コーディング特化版「Qwen Coder」も提供
読者
読者

日本語は得意なんですか?

吉村
吉村

Qwenは多言語モデルとして設計されており、日本語もかなり得意です。中国語だけでなく、日本語、韓国語、英語など幅広い言語で高い性能を発揮します。

3. Mistral AI(フランス)

フランスのスタートアップが開発。効率性に優れる。

特徴

  • MoE(Mixture of Experts)アーキテクチャを活用
  • Mixtral 8x7B:46.7Bパラメータ中12.9Bのみ使用で効率的
  • Mixtral 8x22B:141Bパラメータ中39Bのみアクティブ
  • Mistral Small:24Bパラメータで高性能
  • Apache 2.0ライセンス(多くのモデル)

4. DeepSeek(中国)

中国のAI研究所が開発。推論能力に優れる。

特徴

  • DeepSeek-V3:671Bパラメータの超大規模モデル
  • DeepSeek-R1:Chain of Thought推論に特化
  • コストパフォーマンスが非常に高い
  • 蒸留版(Llama/Qwenベース)も提供

5. Gemma(Google)

Googleが開発する軽量オープンソースモデル。

特徴

  • 2B、7B、9Bなど軽量サイズ中心
  • エッジデバイスでの動作を想定
  • Geminiの技術を活用
  • 研究・教育目的に最適

6. 日本語特化モデル

ELYZA-japanese-Llama-2

  • Llama 2ベースの日本語特化モデル
  • 商用利用可能

LLM-jp-3

  • 国立情報学研究所が開発
  • 1.8B〜172Bのサイズ展開

PLaMo

  • Preferred Elementsがフルスクラッチ開発
  • 外部ライセンス制約なし

モデル性能比較

ベンチマーク比較(2025年時点)

モデル パラメータ 総合性能 コーディング 多言語
Llama 3.3 70B 70B ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆
Qwen3 235B 235B ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
Mixtral 8x22B 141B(39B) ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆
DeepSeek-V3 671B ★★★★★ ★★★★★ ★★★★☆
Gemma 2 9B 9B ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★☆☆☆

用途別おすすめ

用途 おすすめモデル
汎用チャット Llama 3.3 70B、Qwen3
コーディング DeepSeek Coder、Qwen Coder
多言語対応 Qwen3(29言語以上)
長文処理(RAG Llama 3.1(128K)、Qwen2
エッジ/軽量 Gemma 2 9B、Mistral Small
推論特化 DeepSeek-R1

オープンソースLLMの動かし方

1. クラウドAPI

オープンソースLLMをAPIとして提供するサービスを利用。

  • Together AI
  • Fireworks AI
  • Groq(超高速推論)
  • Replicate

2. ローカル実行

自分のPC/サーバーで動かす。

必要スペック(目安)

モデルサイズ 必要VRAM 対応GPU例
7B(4bit) 6GB RTX 3060
13B(4bit) 10GB RTX 3080
70B(4bit) 40GB A100 40GB
70B(8bit) 80GB A100 80GB

主要ツール

  • Ollama:最も簡単にローカルLLMを動かせる
  • LM Studio:GUIで簡単操作
  • vLLM:高速推論エンジン
  • llama.cpp:CPU実行も可能

3. Ollama使用例

# Ollamaインストール後
ollama run llama3.3

# チャット開始
>>> こんにちは!

わずか1コマンドでLlama 3.3が動作します。

オープンソースLLMのメリット

1. コスト削減

APIの従量課金が不要。初期投資(GPU)のみで運用可能。

【コスト比較(月100万リクエストの場合)】

  • クローズドAPI:数十万円〜数百万円/月
  • オープンソース:インフラ費用のみ(固定)

2. データプライバシー

機密データを外部に送信せず、自社内で処理完結。

3. カスタマイズ

LoRAなどでファインチューニングし、自社業務に最適化可能。

4. ベンダーロックイン回避

特定のAPIに依存せず、モデルを自由に切り替え可能。

5. オフライン利用

インターネット接続なしでも動作。

オープンソースLLMの注意点

1. インフラの準備

高性能なGPUサーバーが必要。初期投資やクラウド利用料がかかる。

2. 運用・保守

モデルのアップデート、セキュリティ管理を自社で行う必要あり。

3. 性能差

最新のクローズドモデル(GPT-4o、Claude 3.5など)には若干及ばないケースも。

4. ライセンス確認

モデルによってライセンスが異なる。商用利用の可否を必ず確認。

ライセンス注意

「オープンソース」でも商用利用に制限があるモデルがあります。Apache 2.0やMITライセンスは制限が少なく安心。Llama系は大規模サービスに制限があるため要確認。

2025年の動向

オープンソースの躍進

2024〜2025年にかけて、オープンソースLLMはクローズドソースに急速に追いついています。

  • DeepSeek-R1がOpenAI o1に匹敵する推論性能を達成
  • Llama 3.3 70BがGPT-4oと同等のベンチマーク
  • Qwen3がClaude Sonnetに迫る性能

MoE(Mixture of Experts)の普及

効率的なMoEアーキテクチャが主流に。全パラメータの一部のみを使用し、高速かつ高性能を実現。

ローカルLLMの普及

Ollamaなどのツール進化により、個人PCでも高性能LLMが動作可能に。

吉村
吉村

オープンソースLLMは「AIの民主化」を推進しています。大企業だけでなく、中小企業や個人開発者も高性能AIを活用できる時代になりました。

まとめ:AI民主化の最前線

オープンソースLLMは、誰でも利用できる高性能AIを実現する重要な技術です。

オープンソースLLMの重要ポイント:

  • モデルをダウンロードして自環境で実行可能
  • Llama、Qwen、Mistral、DeepSeekが主要プレイヤー
  • 商用利用可能なモデルが多数(ライセンス確認必須)
  • APIコスト削減、データプライバシー確保に有効
  • ファインチューニングで自社業務に最適化可能
  • クローズドソースに急速に追いつき中
  • Ollamaなどで簡単にローカル実行可能

「AIを使う」から「AIを持つ」時代へ——オープンソースLLMがその扉を開いています。

Tags

オープンソースLLM Llama Qwen Mistral
吉村 この記事の筆者

吉村

AI INSIGHT

大学でIT教育に20年携わり、わかりやすい解説に定評あり。現在は合同会社四次元にてAI初心者向けの入門コンテンツを担当。

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