「AIツールがバラバラで連携できない」
——この問題を解決する標準規格が、ついに業界全体のものになりました。
AnthropicがAIエージェント接続規格「MCP(Model Context Protocol)」をLinux Foundationに寄贈。OpenAI、Google、Microsoft、AWS、Cloudflare、Bloombergが参加する「Agentic AI Foundation」が設立され、AIエージェントの相互運用性が業界標準化へ向かいます。
MCPとは何か
「AIのUSB-C」
MCPって何ですか?難しそうな名前ですが…
簡単に言うと「AIのUSB-C」です。USBがあらゆる機器を統一規格で接続できるように、MCPはAIモデルと外部ツール・データソースを統一規格で接続できる仕組みです。
MCPの役割を図式化すると:
| 従来 | MCP導入後 |
|---|---|
| AIごとに接続方式が違う | 統一規格で接続 |
| ツール連携に個別開発が必要 | 一度作れば複数AIで使える |
| ベンダーロックインのリスク | 自由にAIを切り替え可能 |
具体的な利用シーン
実際にどう使われるんですか?
たとえば、AIにSlackのメッセージを読ませたり、GitHubのコードを操作させたり、社内データベースを検索させたりできます。MCPを使えば、これらの接続を一度作るだけで、Claude・GPT・Geminiなど複数のAIで使い回せます。
- AIからSlack/Discord/Teamsへのアクセス
- GitHub/GitLabのコード操作
- Google Drive/Notionのドキュメント検索
- 社内データベースへのクエリ実行
- Webブラウジングの自動化
Linux Foundation傘下への移行
Agentic AI Foundationの設立
2025年12月9日、Linux Foundationが「Agentic AI Foundation(AAIF)」の設立を発表。Anthropicが開発したMCPが、この財団に寄贈されました。
参加企業:
- Anthropic(創設者)
- OpenAI
- Microsoft
- AWS
- Cloudflare
- Bloomberg
- その他多数
AnthropicはなぜMCPを手放したんですか?
「手放した」というより「業界全体のものにした」が正確ですね。Anthropic単独の規格では普及に限界がありますが、Linux Foundation傘下なら中立的な立場で業界標準になれます。実際、ライバルのOpenAIやGoogleも参加しています。
驚異的な普及ペース
MCPはすでに大きな普及を遂げています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 月間SDKダウンロード | 9,700万回以上 |
| アクティブサーバー | 10,000以上 |
| 対応プラットフォーム | ChatGPT, Claude, Gemini, Copilot, VS Code |
日本企業への影響
ベンダーロックイン回避の切り札
日本企業にとって、MCPのメリットは何ですか?
最大のメリットはベンダーロックインの回避です。MCP準拠でツール連携を構築すれば、AIプロバイダーを自由に切り替えられます。「OpenAIが値上げしたらClaude、Claudeが遅ければGemini」と柔軟に選べるわけです。
- ベンダーロックインの回避
- 開発コストの削減(再利用可能)
- マルチエージェント環境の構築が容易
- エコシステムの活用
- まだ発展途上の規格
- 対応ツールの充実度はまだ発展中
- セキュリティ設計への理解が必要
2026年4月にDev Summitを開催
2026年4月2-3日、ニューヨークでMCP Dev Summitが開催予定。合同会社四次元のような専門家と連携しながら、MCPの最新動向をキャッチアップすることをおすすめします。
- MCP公式ドキュメントの確認
- 既存システムとの連携ポイントの洗い出し
- 社内の技術者へのMCP教育
まとめ
MCPのLinux Foundation寄贈は、AIエージェント時代の幕開けを象徴する出来事です。
ポイント:
- MCPは「AIのUSB-C」として統一接続規格を提供
- OpenAI、Google、Microsoft、AWSなど主要企業が参加
- 月間9,700万回以上のSDKダウンロード
- ベンダーロックイン回避の切り札に
AIを使う側の企業にとって、MCPへの対応は今後必須になる可能性が高いでしょう。今のうちから準備を進めておくことをおすすめします。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の技術やサービスの利用を推奨するものではありません。
よくある質問
Model Context Protocolの略で、AIモデルと外部ツール・データソースを接続する統一規格です。「AIのUSB-C」とも呼ばれています。
Anthropic(創設者)に加え、OpenAI、Google、Microsoft、AWS、Cloudflare、Bloombergなど主要IT企業が参加しています。
AIからSlack、GitHub、Google Drive、社内データベースなどに接続できます。一度MCP準拠で開発すれば、Claude・GPT・Geminiなど複数のAIで使い回せます。
AIエージェントを本格活用する予定があれば、対応を検討すべきです。ベンダーロックインを回避し、AIプロバイダーを柔軟に切り替えられるメリットがあります。