OpenAIが2025年12月11日にリリースしたGPT-5.2を巡り、「これはAGI(汎用人工知能)だ」という議論がRedditやSNS上で巻き起こっています。
本記事では、AGI議論の背景と、Sam Altman CEOの見解を解説します。
なぜ「AGI達成」と言われているのか
ARC-AGI-1で90%超え
GPT-5.2 Proは、汎用推論能力を測定する「ARC-AGI-1」ベンチマークで90.5%を記録しました。
これは90%の閾値を超えた初めてのモデルであり、「人間レベルの汎用推論能力」を示す基準をクリアしたことになります。
抽象推論と汎用化能力を測定するベンチマーク。単なるパターン認識ではなく、見たことのない問題を解く「汎用的な知能」を評価します。
数学コンテストで100%
競技数学の問題集「AIME 2025」では、GPT-5.2がツールを使わずに100%の正答率を達成。
これらの結果から、「GPT-5.2 is AGI」という投稿がRedditで話題となりました。
Sam Altmanの見解:「AGIではない」
しかし、OpenAIのSam Altman CEOは、GPT-5.2をAGIとは呼んでいません。
これは明らかに汎用的に知的なモデルですが、AGIに必要な多くの重要な属性がまだ欠けています。
不足している機能
Altmanが指摘した「AGIに必要だが不足している機能」:
- デプロイ後の継続的な学習
- 新しい情報からのリアルタイム学習
- 自律的な目標設定
つまり、まだ「本物のAGI」ではないということ?
そうですね。すごく賢いけれど、人間のように「自分で学び続ける」ことはまだできない、ということです。ただし、AGI時代の直前にいることは確かです。
AGIの定義をめぐる議論
明確な定義はない
実は「AGI」には業界で合意された明確な定義がありません。
| 組織・人物 | AGIの定義 |
|---|---|
| OpenAI | 人間レベルの幅広い認知タスクを実行できるシステム |
| DeepMind | ほとんどの経済的に価値のあるタスクを人間以上に実行 |
| Anthropic | 科学研究を自律的に進められるレベル |
定義が異なるため、「AGI達成」の判断も人によって異なります。
「AGIの前夜」という見方
多くの専門家は、GPT-5.2が「AGIそのものではないが、AGI到来の直前にいる」という見解を示しています。
「GPT-5.2はAGIではないかもしれないが、AGI時代の到来前に私たちが見るものとしては最も近いものだ」という分析が有力です。
ビジネスへの影響
AGIかどうかの議論は、実際のビジネスに影響しますか?
短期的には、ベンチマークの数字より「実際に何ができるか」が重要です。GPT-5.2は確実に業務で使えるレベルに到達しています。
実務で重要なポイント
- 知識労働タスクで専門家レベル以上の性能
- ハルシネーション30%減少で信頼性向上
- 長文処理・ツール連携の安定性
AGIの定義論争は研究者に任せ、中小企業は「今のGPT-5.2で何ができるか」に集中すべきでしょう。
まとめ
- ARC-AGI-1で90.5%達成、数学で100%正答率
- 「GPT-5.2はAGI」とSNSで話題に
- Sam Altmanは「AGIではない」と否定
- 継続学習・自律的目標設定が欠如
- ビジネス利用には十分な性能
AGIの議論は続いていますが、GPT-5.2が「人間の専門家レベル以上」の能力を示したことは事実です。
定義論争に関わらず、AIの能力は確実に進化を続けています。