Gemini APIとは?
「Gemini APIを使ってみたいけど、何から始めればいいの?」
「無料でAI開発を試してみたい」
このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
Gemini APIは、Googleが開発した生成AI「Gemini」を、自分のアプリやサービスから利用するためのインターフェースです。ChatGPTのように文章を生成したり、質問に回答したりするAI機能を、自社のシステムやWebサービスに組み込むことができます。
Gemini APIの概要
Gemini APIでできること
- テキスト生成:質問への回答、文章の作成
- 要約・翻訳:長文の要約、多言語への翻訳
- チャットボット開発:会話形式のAIアシスタント構築
- マルチモーダル処理:画像や動画の内容を理解して説明
ChatGPT APIと比べて、何が違うんですか?
Gemini APIの最大の特徴は、無料枠が充実していることです。個人開発やテスト段階であれば、ほぼ無料で利用できます。また、Googleアカウントさえあればすぐに始められる手軽さも魅力ですよ。
利用可能なモデル
Gemini APIでは、用途に応じて複数のモデルを選択できます。
| モデル | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| Gemini 1.5 Flash | 高速・低コスト | 簡単な質問応答、チャットボット |
| Gemini 1.5 Pro | 高性能・長文対応 | 複雑な分析、長文処理 |
| Gemini 2.0 Flash | 次世代高速モデル | マルチモーダル処理 |
Gemini APIの料金体系
Gemini APIの料金は、トークン(テキストの単位)に基づいて計算されます。
API料金のイメージ
無料枠(Free Tier)
Gemini APIには、開発者向けの無料枠が用意されています。
- 1分あたりのリクエスト数:15回
- 1日あたりのリクエスト数:1,500回
- 1分あたりのトークン数:100万トークン
個人開発やテスト用途であれば、この無料枠で十分に利用できます。
有料プラン(Pay-as-you-go)
無料枠を超える場合は、従量課金制となります。
Gemini 1.5 Flash:
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 入力(128Kトークンまで) | $0.075 / 100万トークン |
| 出力(128Kトークンまで) | $0.30 / 100万トークン |
| 入力(128K超) | $0.15 / 100万トークン |
| 出力(128K超) | $0.60 / 100万トークン |
Gemini 1.5 Pro:
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 入力(128Kトークンまで) | $1.25 / 100万トークン |
| 出力(128Kトークンまで) | $5.00 / 100万トークン |
| 入力(128K超) | $2.50 / 100万トークン |
| 出力(128K超) | $10.00 / 100万トークン |
ChatGPT APIと比較すると、Gemini APIは全体的に低価格です。特にGemini 1.5 Flashは非常にコストパフォーマンスが高く、多くのユースケースで最初の選択肢としておすすめです。
APIキーの取得方法
Gemini APIを使用するには、まずAPIキーを取得する必要があります。Googleアカウントがあれば、数分で取得できます。
API設定の流れ
手順1:Google AI Studioにアクセス
Google AI Studio(aistudio.google.com)にアクセスし、Googleアカウントでログインします。
手順2:APIキーを作成
- 左サイドバーの「Get API Key」をクリック
- 「Create API Key」をクリック
- 新しいプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを選択
- APIキーが生成されるのでコピーして保存
- APIキーは一度しか表示されません。必ず安全な場所に保存してください
- APIキーは絶対に公開しないでください(GitHubなどにコミットしない)
- 本番環境では環境変数として管理することを推奨します
手順3:APIキーの動作確認
取得したAPIキーが正しく動作するか確認します。Google AI Studio内で簡単なプロンプトを送信して、レスポンスが返ってくることを確認しましょう。
Pythonでの実装方法
ここからは、実際にPythonでGemini APIを使用する方法を解説します。
環境準備
まず、Google Generative AIライブラリをインストールします。
pip install google-generativeai
基本的な使い方
最もシンプルな使用例です。
import google.generativeai as genai
# APIキーを設定
genai.configure(api_key="YOUR_API_KEY")
# モデルを選択
model = genai.GenerativeModel("gemini-1.5-flash")
# プロンプトを送信して回答を取得
response = model.generate_content("生成AIとは何ですか?100字以内で説明してください。")
# 結果を表示
print(response.text)
会話形式(チャット)の実装
複数のやり取りを記憶する会話形式の実装です。
import google.generativeai as genai
genai.configure(api_key="YOUR_API_KEY")
model = genai.GenerativeModel("gemini-1.5-flash")
# チャットセッションを開始
chat = model.start_chat(history=[])
# 会話を続ける
response1 = chat.send_message("こんにちは!自己紹介をお願いします。")
print("Gemini:", response1.text)
response2 = chat.send_message("AIの活用事例を3つ教えてください。")
print("Gemini:", response2.text)
システムプロンプトの設定
AIの振る舞いを制御するシステムプロンプトを設定できます。
import google.generativeai as genai
genai.configure(api_key="YOUR_API_KEY")
# システムプロンプトを設定してモデルを初期化
model = genai.GenerativeModel(
"gemini-1.5-flash",
system_instruction="あなたは親切なカスタマーサポート担当者です。丁寧な言葉遣いで、初心者にもわかりやすく説明してください。"
)
response = model.generate_content("返品の方法を教えてください。")
print(response.text)
生成パラメータの調整
出力の特性を調整するパラメータを設定できます。
import google.generativeai as genai
genai.configure(api_key="YOUR_API_KEY")
model = genai.GenerativeModel("gemini-1.5-flash")
# 生成設定を指定
generation_config = genai.GenerationConfig(
temperature=0.7, # 創造性(0.0〜1.0)
max_output_tokens=500, # 最大出力トークン数
top_p=0.9, # 確率の累積しきい値
top_k=40 # 考慮する候補数
)
response = model.generate_content(
"新しいスマートフォンのキャッチコピーを考えてください。",
generation_config=generation_config
)
print(response.text)
よくあるエラーと対処法
Gemini APIを使用する際によく遭遇するエラーと、その対処法を紹介します。
403 Forbidden
- APIキーが正しくない
- APIキーの使用制限に引っかかっている
- APIが有効化されていないプロジェクトを使用している
対処法:
- APIキーに余分なスペースや改行が入っていないか確認
- Google Cloud ConsoleでAPIが有効化されているか確認
- APIキーの制限設定を一時的に解除して試す
404 Not Found
原因: エンドポイントURLのスペルミス、モデル名の指定ミス
対処法:
- URLが正しいか確認(特に
:generateContentの部分) - モデル名が最新か確認(例:
gemini-1.5-flash)
429 Too Many Requests
原因: レート制限に達している
対処法:
- 時間を置いて再実行(数秒〜数分)
- リクエストの間隔を広げる
- 有料プランへの移行を検討
エラーが出たとき、どこを見れば原因がわかりますか?
レスポンスのステータスコードとエラーメッセージを確認することが大切です。また、Google AI Studioの管理画面で、APIの使用状況やエラーログを確認することもできますよ。
ビジネスでの活用例
Gemini APIは、様々なビジネスシーンで活用できます。
ビジネスでのAI活用
- カスタマーサポートチャットボット:製品FAQやマニュアルを基に自動対応
- コンテンツ生成:ブログ記事、SNS投稿、メールテンプレートの作成
- データ分析・レポート生成:分析結果のサマリーを自動生成
- 翻訳・多言語対応:WebサイトやドキュメントのAI翻訳
- 社内ナレッジ検索:RAGと組み合わせた情報検索システム
まとめ
Gemini APIの特徴をまとめると以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | Google(Alphabet) |
| 主な特徴 | 無料枠が充実、低コスト、マルチモーダル対応 |
| 料金体系 | 無料枠あり + 従量課金 |
| 主なモデル | Gemini 1.5 Flash(高速)、Gemini 1.5 Pro(高性能) |
| 実装方法 | Python SDK、REST API |
| 主な用途 | チャットボット、コンテンツ生成、データ分析 |
Gemini APIは、無料枠の充実と低コストが特徴で、AI開発を始めるのに最適な選択肢です。
まずは無料枠で試してみます!
本記事で紹介したコードをベースに、まずは小さなプロジェクトから始めてみてください。