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CUDAとは?今さら聞けないNVIDIA一強を築いた技術をわかりやすく解説
AI用語解説

CUDAとは?今さら聞けないNVIDIA一強を築いた技術をわかりやすく解説

2025-12-14
2025-12-15 更新

AIや機械学習の話で必ず出てくる「CUDA」という言葉。なぜGPUが必要なのか、CUDAがどう関係しているのか、実はよくわからない…という方も多いのではないでしょうか。この記事を読めば、CUDAの仕組みから最新動向まですべてわかります。

「CUDAって何?」「なぜAIにはGPUが必要なの?」

AIや深層学習の世界では、CUDA(クーダ)という言葉が頻繁に登場します。

この記事では、CUDAの基本から最新のCUDA 13.1まで、わかりやすく解説します。

CUDAとは

CUDAとは、NVIDIAが開発したGPU向けの並列処理プラットフォームです。

正式名称は「Compute Unified Device Architecture」。2007年にリリースされ、GPUを汎用的な計算処理に活用することを可能にしました。

一言でいうと

CUDAは「GPUの計算能力を最大限に引き出すための仕組み」です。

読者
読者

GPUって、ゲーム用のパーツですよね?なぜAIに使うんですか?

黒沢(ライター)
黒沢(ライター)

良い質問です!GPUは「単純な計算を大量に同時処理する」のが得意なんです。AIの学習もまさにそれ。だからGPUがAIに最適なんですよ。

なぜCUDAが必要なのか

CPUとGPUの違い

項目 CPU GPU
コア数 4〜64個 数千個
得意な処理 複雑な処理を順番に 単純な処理を大量に同時
例え 優秀な職人1人 作業員1万人

CPUは「何でもできる優秀な少人数チーム」、GPUは「単純作業を超高速でこなす大人数チーム」というイメージです。

AIの学習には「大量の単純計算」が必要

深層学習では、行列演算と呼ばれる計算を何兆回も繰り返します。

  • ニューラルネットワークの重みの更新
  • 勾配の計算
  • 活性化関数の適用

これらは複雑ではないものの、とにかく回数が膨大。CPUでは数日かかる学習が、GPUなら数時間で終わることも珍しくありません。

実際の性能差

従来のCPUでは2時間以上かかっていた処理が、CUDA対応GPUでは6分程度に短縮された事例もあります。

CUDAの仕組み

基本アーキテクチャ

CUDAの仕組みは以下のように動作します:

  1. データの準備:処理したいデータをCPU側で用意
  2. GPUへ転送:データをGPUのメモリ(VRAM)にコピー
  3. 並列処理:数千のCUDAコアが同時に計算
  4. 結果の回収:計算結果をCPU側に戻す

CUDAコアとTensorコア

NVIDIA GPUには2種類の計算ユニットがあります:

種類 役割
CUDAコア 汎用的な並列計算
Tensorコア AI専用の行列演算(高速)

Tensorコアは深層学習に特化した設計で、CUDAコアの数倍〜数十倍の速度でAI処理を実行できます。

CUDAとAIフレームワークの関係

主要フレームワークはすべてCUDA対応

フレームワーク CUDA対応
PyTorch
TensorFlow
JAX

これらのフレームワークは内部でCUDAを使用しているため、開発者は直接CUDAを書く必要がありません。Pythonコードを書くだけで、自動的にGPUの恩恵を受けられます。

読者
読者

じゃあ、CUDAを直接触ることはないんですか?

黒沢
黒沢

ほとんどの場合はそうです。ただ、CUDAのインストールや環境設定は必要になりますし、最適化を追求する場合は直接触ることもあります。

なぜNVIDIA/CUDAが主流なのか

事実上の業界標準

深層学習用のGPUといえば、ほぼNVIDIA一択というのが現状です。

理由はいくつかあります:

NVIDIA一強の理由
  • 先行者優位:2007年から開発、17年以上の歴史
  • エコシステム:ライブラリ、ツール、ドキュメントが充実
  • フレームワーク対応:PyTorch、TensorFlowが最適化済み
  • コミュニティ:情報やサンプルコードが豊富

競合との比較

プラットフォーム 提供元 状況
CUDA NVIDIA 業界標準
ROCm AMD 対応は進むが普及途上
oneAPI Intel エンタープライズ向け

AMDやIntelも追い上げていますが、CUDAの牙城はまだ揺らいでいません。

最新動向:CUDA 13.1(2025年12月)

CUDA Tileの登場

2025年12月にリリースされたCUDA 13.1は、CUDAの歴史上最大のアップデートといわれています。

目玉機能は「CUDA Tile」という新しいプログラミングモデルです。

CUDA Tileとは

データを「タイル(塊)」単位で処理する方式。Tensorコアの複雑な使い方を抽象化し、開発者は「何を計算するか」に集中できるようになりました。

主な新機能

CUDA 13.1の新機能
  • CUDA Tile:タイルベースの新プログラミングモデル
  • cuTile Python DSL:PythonでTensorコアを簡単に活用
  • Green Contexts:GPUリソースのきめ細かい制御
  • Blackwell対応強化:最新GPUのサポート改善

CUDAを使うには

必要なもの

  1. NVIDIA GPU:GeForce、Quadro、Tesla、データセンター向けなど
  2. CUDAドライバ:NVIDIAの公式サイトからダウンロード
  3. CUDA Toolkit:開発に必要なツール一式

Compute Capability(計算能力)

GPUごとに「Compute Capability」というバージョンがあり、新しいCUDA機能を使えるかどうかが決まります。

GPU世代 Compute Capability
Blackwell(最新) 10.x, 12.x
Hopper 9.0
Ada Lovelace 8.9
Ampere 8.0, 8.6

よくある質問

Q
CUDAがないとAIは動かない?
A

CPUでも動きますが、実用的な速度は出ません。小規模な実験ならCPUでも可能ですが、本格的な学習にはCUDA対応GPUがほぼ必須です。

Q
CUDAは無料で使える?
A

はい、無料です。CUDA ToolkitはNVIDIAの公式サイトから無償でダウンロードできます。ただし、NVIDIA GPUのハードウェアは別途購入が必要です。

Q
どのGPUを買えばいい?
A

用途によります。個人の学習用ならRTX 4060〜4090、本格的な研究や業務にはA100やH100などのデータセンター向けGPUが選ばれます。予算と用途に応じて選びましょう。

まとめ

CUDAは、AIと深層学習を支える基盤技術です。

この記事のポイント
  • CUDAはNVIDIAのGPU並列処理プラットフォーム
  • GPUは「大量の単純計算」が得意で、AIの学習に最適
  • PyTorch、TensorFlowなど主要フレームワークはすべてCUDA対応
  • 2025年12月にCUDA 13.1がリリース、CUDA Tileが登場
  • 深層学習を本格的にやるならCUDA対応GPUがほぼ必須

AI開発を始めるなら、まずはCUDAの環境構築から。NVIDIA GPUとCUDA Toolkitを準備して、GPU並列処理の世界に踏み出しましょう。


参考:

Tags

CUDA NVIDIA GPU 並列処理 深層学習
黒沢 この記事の筆者

黒沢

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テック系メディアで記者として活動後、AI専門ライターに。現在は合同会社四次元にてOpenAI・Google・Anthropicなど主要企業の動向を追い、最新ニュースを発信。

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