「請求書の入力作業に時間がかかる」「経費精算が月末に集中して大変」
経理部門の悩みを解決するのがAIを活用した自動化です。AI-OCR(光学文字認識)で請求書を読み取り、会計ソフトに自動入力する仕組みが普及しています。
この記事では、請求書・経費精算の自動化方法を解説します。
AIによる経理業務自動化の全体像
経理業務の自動化は、以下のような流れで行われます。
| ステップ | 内容 | AI活用 |
|---|---|---|
| 1. 書類受領 | 請求書・領収書を受け取る | - |
| 2. データ化 | 紙→デジタルに変換 | AI-OCR |
| 3. 仕訳入力 | 会計ソフトに入力 | 自動仕訳 |
| 4. 承認 | 上長の確認 | ワークフロー |
| 5. 支払い | 振込処理 | API連携 |
AI-OCRって、手書きの領収書も読めるんですか?
最近のAI-OCRは手書き文字も認識できるようになっています。ただし、印刷された請求書ほどの精度は出ません。手書きが多い場合は、精度の高いサービスを選ぶことが重要です。
請求書処理の自動化
AI-OCRによる読み取り
請求書をスキャン(または撮影)すると、AIが以下の情報を自動抽出します。
抽出できる情報:
- 取引先名
- 請求日・支払期日
- 請求金額(税込・税抜)
- 消費税額
- 振込先口座
- 品目・明細
2023年10月からのインボイス制度に対応したAI-OCRは、登録番号の読み取り・検証も自動で行います。適格請求書かどうかの判定も自動化できます。
会計ソフトへの自動連携
読み取ったデータは、会計ソフト(freee、マネーフォワード等)に自動連携。手入力の手間を大幅に削減できます。
freeeでの自動化
freeeのAI機能
freeeには、以下のAI機能が標準搭載されています。
主な機能:
- ファイルボックス(AI-OCR)
- 自動で経理(自動仕訳提案)
- 請求書の自動取込
- 銀行口座との自動連携
freeeだけで完結できるんですか?
基本的な自動化はfreeeの標準機能で可能です。ただし、大量の請求書を処理する場合や、より高精度なOCRが必要な場合は、専用のAI-OCRサービス(TOKIUM、invox等)と連携する方がおすすめです。
freeeとの連携サービス
| サービス | 特徴 | 連携方法 |
|---|---|---|
| TOKIUM | 請求書特化 | API連携 |
| invox | 低価格 | API連携 |
| Sansan Bill One | 名刺データ活用 | API連携 |
| sweeep | 複数形式対応 | API連携 |
マネーフォワードでの自動化
マネーフォワードクラウドの機能
マネーフォワードにも、請求書・経費精算の自動化機能があります。
主なサービス:
- マネーフォワード クラウド請求書
- マネーフォワード クラウド経費
- マネーフォワード クラウド債務支払
経費精算の自動化
従業員がスマホで領収書を撮影 → AI-OCRで自動読み取り → 申請 → 上長承認 → 会計ソフトに自動反映
ある企業では、マネーフォワードの経費精算システム導入により、経理担当者の作業時間が60%削減。月末の集中作業も平準化されました。
経費精算の自動化
従業員側のメリット
- スマホで領収書を撮影するだけ
- 交通費はICカード連携で自動入力
- どこでも申請可能
- 立替期間の短縮
経理側のメリット
- 手入力作業の削減
- 入力ミスの防止
- 証憑の電子保存(電帳法対応)
- 不正の防止
電子帳簿保存法にも対応できるんですね!
そうです。2024年1月から電子取引データの保存が義務化されましたが、AI-OCR付きの経費精算システムなら電帳法の要件を満たした保存が可能です。タイムスタンプや検索機能も備わっています。
導入のステップ
ステップ1:現状分析
現在の請求書・経費精算の処理件数、作業時間、課題を整理。自動化による効果を試算します。
ステップ2:ツール選定
会計ソフト(freee、マネーフォワード等)と、必要に応じてAI-OCRサービスを選定。
ステップ3:テスト導入
一部の部門・取引先で試験運用。精度や使い勝手を確認します。
ステップ4:全社展開
問題がなければ全社に展開。従業員への操作説明も重要です。
導入時の注意点
精度の確認
AI-OCRの精度は100%ではありません。特に導入初期は人間による確認が必要です。精度が上がるまで「AIが読み取り → 人間が確認」のフローを維持しましょう。
例外処理のルール化
AI-OCRが読み取れない請求書(手書き、特殊なフォーマット等)の処理ルールを決めておきましょう。
取引先への周知
請求書の形式を統一してもらうなど、取引先への協力依頼が必要な場合もあります。
合同会社四次元では、経理DXの導入支援も行っています。
まとめ
AIによる請求書・経費精算の自動化について解説しました。
ポイント:
- AI-OCRで請求書・領収書を自動読み取り
- freee、マネーフォワードとの連携で仕訳も自動化
- 経理担当者の作業時間60%削減の事例も
- 電子帳簿保存法にも対応
経理業務の自動化は、中小企業でも導入しやすくなっています。ぜひ検討してみてください。
よくある質問(記事のおさらい)
印刷された請求書なら90〜95%以上の精度で読み取れます。自動仕訳と組み合わせることで、経理担当者の作業時間を50〜70%削減できた事例があります。
最近のAI-OCRは手書き文字も認識できますが、印刷された書類ほどの精度は出ません。手書きが多い場合は、精度の高いサービスを選ぶことが重要です。
機能的にはどちらも十分です。既に使っている会計ソフトに合わせるのがベスト。新規導入なら、無料トライアルで使い勝手を比較することをおすすめします。
会計ソフトは月額数千円から。専用のAI-OCRサービスは月額1〜3万円程度から。処理件数や機能によって異なるため、見積もりを取ることをおすすめします。